先日、1月20日(金)大寒の日に行われた『郡上本染 鯉のぼり寒ざらし』を見に行ってきました!

場所は、「郡上おどり」でおなじみの岐阜県郡上市郡上八幡町。

この日は、美濃市辺りから吹雪くほどの極寒。町は真っ白の銀世界でした!


環境省が選定した名水百選第1号に指定されている「宗祇水(そうぎすい)」へ向かうと・・・

のぼりや人だかりが!ドキドキ・・・

やってますやってます!たくさんの鯉のぼり!

場所は、長良川の支流である吉田川と小駄良川合流付近あたり。

大勢のアマチュアカメラマンが、シャッターチャンスを今かと狙っています。

「郡上本染」は藍染めの一種で、岐阜の伝統工芸の一つとして、岐阜県重要無形文化財に指定されています。

400年以上の歴史があり、かつては17軒ほどあったお店も、現在は「渡辺染物店」ただ1軒なのだそうです。

近くまで行ってみると・・・

地元の方が甘酒を振舞っていました!なんて嬉しい心遣い!

お米のツブツブがたくさん入っていて味が濃くて美味しい!

心も体も温まります。

いよいよ作業が始まりました。

伝統的な「カチン染」(名前の由来は「布を硬くする」という説があるとかないとか)という技法で染められています。

木綿布にもち糊で輪郭を描き乾燥させ、顔料に大豆のしぼり汁を加え色付けするのだそうです。

そして、乾燥後にもち糊を洗い落とす作業が、この「寒ざらし」なのですね。

まず、左手に見えるおたまらしき道具で、もち糊をそっとなぞると、輪郭の白い線が浮き出てきます。

次に専用のハケで、もち糊を洗い落とします。

つまり、もち糊の部分は色が染まらないという仕組み。なるほど〜。

(ちなみに写真のお方は、郡上木履の諸橋さん。写真を撮りたいとお願いしたら、こちら側を向いてくださいました!)

全体像はこちら。持つと意外と大きいのが伝わります。

そして、川の透明度が半端ない!「水の都」と呼ばれるわけですね。

こんな鯉のぼりも発見!「GJ8マン

あの、さくらももこさんが郡上が好きすぎて勝手にキャラクターを作っちゃったという。

忠実にデザインされていてすごい!

この日の作業は終了。お天気のいい日に天日干しされます。

この郡上本染の鯉のぼり。とても発色が良いのにお気づきかと。

冷たい川の水にさらすことで、生地を引き締め色彩が鮮やかになるのだそう。

一番寒いこの時期の川の水でないと、この発色は出せないということ。

この雪が溶け込む川は・・・さぞ冷たいことでしょう。

そこに、職人さん達はジャブジャブと手を入れて作業をすることは、容易でないことは想像できます。

(たまに、冷たさをぐっと嚙みしめる表情も垣間見えます。)

職人さんの渾身の作業無くしては、この鯉のぼりは誕生しないということを目の当たりにしました。

作業工程のほんの一部しか見てない私でも、そんなことを感じました。

『郡上本染 鯉のぼり寒ざらし』は、2月5日(日) にも同じ場所で見ることができますよ!

同時に、子供達の寒ざらし糊落とし体験も行われるそうです。

是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。詳細はこちら